アパートやマンションの鍵を受取った際に「MIWA」の文字を目にする人も多いのではないでしょうか。
鍵のメーカーである美和ロック株式会社の製品であり、北海道から沖縄まで各地に支店・営業所を持つ大手鍵メーカーです。
MIWAの鍵の国内シェアは60%以上であり、業界最大手の鍵メーカーです。また、多くの鍵の種類を販売しています。
今回は多くの玄関キーとして採用されているMIWAの鍵の種類について紹介します。
シリンダーの種類
防犯性に優れた美和ロックのキーシリンダーの種類を簡単に紹介します。
U9シリンダー
ロッキングバー方式と回転式タンブラーを採用したロータリーシリンダーで、理論鍵違い数は約1億5千万通りです。
過去にピッキング被害が目立ったディスクシリンダーの後継として発売されたのがU9シリンダーです。
ディスクシリンダーは縦穴タイプに対して、U9シリンダーは横穴タイプに変更し、ピッキングされにくい造りが特徴です。
合鍵は鍵屋さんで気軽に作成可能なキーであることから、防犯性に優れたキーシリンダーを選んでも、合鍵が簡単に作成できる点は、逆に不安要素と捉える人もいるでしょう。
PRシリンダー
タンブラーは、キーと接触面が異なるメインタンブラーとサイドタンブラーの2WAYロータリーシリンダー構造であり、内溝キーは、複製が非常困難なため防犯性に優れたキーです。
キーは持ち手を替えることなく、どちらの向きでも挿入可能なリバーシブルキーとなっているため便利です。
PRシリンダーのキーウェイ部分に蓄光部品を採用し、キーを差し込みやすい構造を持ち、大きな樹脂製キーヘッドの「PR-Jシリンダー」もあります。
LBシリンダー
賃貸アパート等の賃貸住宅向けチェンジキーシステム(リベロ・キーシステム)を採用したのがLBシリンダーです。
ニュートラルキーを挿入して押しながら180度回転させたまま、ニュートラルキーを抜き、新しく使用するキーと挿入して180度戻します。新しいキーを抜けば、キーシリンダーを交換することなくキーチェンジが可能です。
キーは持ち手を替えることなく、どちらの向きでも挿入可能なリバーシブルキーとなっているため便利です。
LBシリンダーのキーウェイ部分に蓄光部品を採用し、キーを差し込みやすい構造を持ち、大きな樹脂製キーヘッドの「LB-Jシリンダー」もあります。
JNシリンダー
4方向からの多数のピンタンブラーを備えた高性能ピンシリンダーを持ち、理論鍵違い数は約172億通りです。
LBシリンダー同様シリンダーを変更することなくキーを替えることができます。
チェンジキーと呼ばれる鍵を差し込むことで、ギアのかみ合わせ位置を変更します。
オーナーやホテルの管理者は、シリンダーを替えることなく鍵のみ変更できます。
ステンレス製のタンブラーは、耐摩耗性に優れ、耐久性に優れており、精度の高い斜めピンの採用で耐ピッキング性にも優れています。
キーの複製が困難なキーであり、高いセキュリティを重視するホテル等向けといえます。
MIWAの鍵 種類の見分け方
いまの玄関の鍵がどの種類のシリンダーなのかを知りたい場合は、型番や鍵穴の形状で見分けることが可能です。
型番は、錠ケースの側面(ドアの厚みの部分)、シリンダー付近、ドアノブやレバーの上下付近を確認してみましょう。製品記号が刻印されています。
また、鍵穴の形状によってシリンダーが異なり、鍵業者など鍵を専門に扱うプロは鍵穴の形状でもシリンダーを見分けることが可能です。
MIWAの鍵 見分け方の注意点
ドアに採用されている鍵のシェアが高いMIWAの鍵は、種類も多く、形状が似ている鍵も多くあります。
現在販売されているキーシリンダーのものと廃版になったキーシリンダーも混在します。
鍵の種類が判別できない、MIWAの鍵を取付けたいがどのタイプがよいのか不安な場合は、鍵のトラブルを解決する鍵業者に一度相談してみましょう。